ど直球のネーミングに定評のある「月刊住職」、宗教専門新聞「中外日報」、浄土真宗本願寺派の富山教区から発行する「ともしび」に掲載していただきました。
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「ともしび」の寄稿文をこちらに転載します。
ともしび第596号(2024.10.1)
親鸞聖人像に魅せられて
2020(令和2)年、自坊ではコロナウィルスの影響を受けて法要の「お華束(けそく)」づくりの休止を余儀なくされました。お華束は花のない時期にお餅を色付けして花に見立てたというのが始まりといいます。そのルーツを考慮すると花をお供えすることが第一義です。そこで境内にある親鸞聖人像の前にお花をお供えするコーナーを設け、ご参拝くださる方々には「お花を持参でお参りしてほしい」と呼びかけました。その時から、それまではあまり気に留めていなかった親鸞聖人像を意識するようになりました。
全国にどれくらいの親鸞聖人像があるんだろう?インターネットで銅像をまとめているサイトを見ると二宮尊徳氏、空海上人、日蓮上人が殿堂入りとされ、20位までのランキングに親鸞聖人はありませんでした。そんなわけはない!ということで、グーグルマップとストリートビューを使って聖人像を調べるようになりました。2022(令和4)年から始めたのですが、その翌年には慶讃法要を迎える年であったため、これは「何が何でも人物像の日本一は親鸞聖人像であること」を証明したいと火がつきました。
聖人像は浄土真宗寺院はもちろん、関連保育園や宗門校、聖人ゆかりの他宗のお寺や神社にもあります。道沿いや民家の庭、公園などにもあり、海外に目を向けるとアメリカやブラジルのお寺にも!また造形も様々な形があります。そうして夢中になっている間に、その数が2000体を超え、満を持して先の銅像サイトへ連絡し、不動の殿堂入りを果たしました。
一方で、自坊では現代作家へ仏教をテーマにした作品を依頼して展覧会を行う企画を行っています。造形作家の清河北斗さんへ依頼したところ「親鸞聖人像を手掛けてみたい」という話になりました。熊皮御影をベースにしつつ、これまでにない親鸞聖人像が完成しました。
軽いノリで始めたことでしたが、こうして昨年と今年にわたり親鸞聖人のメモリアルイヤーを迎えたことはこの上ない喜びです。