現存する世界最古の銅像
エジプト考古学博物館所蔵、エジプト第6王朝ペピ1世像
ヨーロッパで銅像が興隆
古代ギリシャ・古代ローマの時代に銅像が盛んに制作された。
ガンダーラ
釈迦滅後、インドで仏像は作られなかったが、ヨーロッパ文化との合流地点ガンダーラにおいて最初期の仏像が生まれる。
中国最古
近年発見された中国最古の銅像
日本最古
日本最古の仏像は飛鳥寺の飛鳥大仏。
ルネサンス時代
レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロなど、偉大な彫刻家が活躍した時代。
日本最古の人物像
人物像は明治時代以降、西洋文化の影響を受けて作られるようになる。現存する日本最古の人物像は靖国神社の大村益次郎像といわれる。
親鸞聖人像の笠
京都の角坊別院が特に古いとされているが、戦時中の金属類回収令によって供出され、笠のみが現存している。角坊別院の親鸞聖人像は、篤信者の広瀬精一氏が最初に手掛けた6体の聖人像のひとつにあたり、他5体は、ニューヨーク仏教会(広島から移設)、桑名別院(三重)、五智国分寺(新潟)、善福寺(東京麻布)、四天王寺(大阪)にある。
日本で銅像が制作されるようになったのは飛鳥時代で、仏像を中心に人物像は見られなかった。人物像が登場するのは明治時代以降、西洋の文化に影響を受けている。親鸞聖人像においては、昭和初期、篤信者の広瀬精一氏が南無阿弥陀仏の6字にちなんで制作された6体の聖人像が初期のものと思われる。その6体も、当初は2か所で寄贈を断ったといい、まだ人物像に抵抗があったことが伺える。この6体はいずれも笠に杖を持った旅姿。現在、全体の8割以上がこの造形であることを考えると、この6体がモデルになって全国普及していったといえるだろう。戦後間もなくして、多くの寺院はお寺の復興を願い梵鐘を新調した。その後、昭和30年代から高度経済成長期にかけて多くの親鸞聖人像が制作されている。