山口県山口市、山陽新幹線「新山口駅」の近くにある浄土真宗本願寺派寺院。
こちらのお寺にはどこにもない一点ものの青年期の聖人像がある。この像は親鸞聖人が比叡山を下りて六角堂に通い、法然聖人の元へ向かう頃の人生の大きな分岐点をイメージしている。制作は、住職家族とご縁のある彫刻家の濵野邦昭氏。親鸞聖人750回大遠忌を迎えるにあたって相談し、1年半をかけて作成したという。
無造作に座っている姿がとても独創的でエネルギッシュ。20年間の比叡山での生活を離れ、次なる道を探求していこうとする力強さを感じる。一言であらわすなら、「カッコいい!」
そもそも聖人像は高齢になってからの像と9才の童形像が定番なので、10代~50代ぐらいまでの像はスッポリ抜けてるの。その頃の記録がとても少ないから、制作する場合は作家の想像力に大きく委ねられるね。でも、だからこそ、少ない情報量の中から想像を挑戦するのはとっても夢のあることだと思うよ。2011年、東本願寺では50年に1度の記念事業で、漫画家の井上雄彦さんに若い時代の親鸞聖人の襖絵を依頼したの。その50年前には棟方志功に依頼したんだって。素晴らしい試みだと思う。
>> 親鸞屏風絵
童形像
そして、この像と同時期に制作された幼少時代の樹脂像を、親鸞聖人ご誕生850年を期に今年制作者よりブロンズ像に仕上げて寄贈していただいたとのこと!
こちらも、これまでに見たことのない造形で独創的!手は阿弥陀如来の左右逆になっているので、向かい合って真似ようとしているのかもしれない。女の子のような可愛らしさがあり今にも動き出しそうな身軽さを感じる。これもひと言であらわすなら、「カワイイ!」
信光寺
住所:山口市小郡下郷津市上938−1
宗派:浄土真宗本願寺派
www.shinkouji-temple.jp