悼挙(じょうこ)

悼挙というのは、心が軽躁なことなんだそうで、軽はフワフワと浮いている感じ。躁はザワザワ落ち着かず、さわがしいという感じであります。

お医者さんに聞くと、これは一種の病気でありまして、病名を「マニア」というんだそうでありす。

つりマニア、カメラマニア、パチンコマニア・・・いろいろあるようですが、俗にいうマニアが高じると、もう、のぼせちゃって、他人のいうことはちっとも聞こえない。ペラペラペラペラ、わが自慢をいうだけいわなきゃ気がすまないってことになるようです。

お経には、この悼挙と、後に出てくる恨沈(こんじん)とを合わせて、心のフタの一種であると説いてあります。じゃあ他のフタは何かといいますと、一に先の「欲貪」二に「瞋恚」三に「睡眠」四にこれ、そして五は「疑」のフタでありあます。こいつがしまると、とにかく”プッツン”だそうです。