花まつり

4月はお釈迦さまの誕生日「花まつり」の季節です。全国のお寺では4月から5月にかけて行われており、黒部市の仏教団でも2年に1回地区の持ち回りで開催されています。白い像を引いて、お釈迦さまの誕生像に甘茶をかけるというのをご存知の方は多いと思いますが、若い人の間では全く知らない人もたくさんいます。善巧寺ではチューリップの咲く頃に合わせて今年は4月20日です。

お釈迦さまの母親マーヤ夫人は、お釈迦さまを身ごもり、里へ帰る途中にルンビニの花園でご出産されました。お花はその花園をあらわし、釈迦誕生像に甘茶をかけるのは、お釈迦さまの誕生を祝い天から甘い雨が降り注いだという伝説に由来します。

お釈迦さまは「生」も苦しみ(四苦八苦)のひとつとして説かれました。苦しみとは「思い通りにならない」ことをあらわします。「人生は思い通りにならない」ということを頭では理解しつつ、思い通りにしようと日々あくせくして苦しんでいるのが私の姿でしょう。「生きることも尊いことだが、死もまた尊い意味を持っている」と梯實圓和上のお言葉が胸に響きます。

今年の春は「花まつり」を中心に各種の行事を用意しました。お寺は「みんなのお寺、わたしのお寺」です。参加して初めて我が寺という実感をもてると思いますので、どうぞいずれかにご参加くださるようお願い申し上げます。

(寺報151号)