天井画完成

本堂内陣の天井画が131年ぶりに新調されました。本堂は参拝者のスペースを外陣(げじん)と言い、仏さまのスペースを内陣(ないじん)と言います。今回の天井画は内陣に設置されています。ご覧いただくとおわかりになりますが、外陣の柱は無垢材のままで、内陣は極楽浄土をあらわし、柱や仏具等、金色や極彩色で表現されています。より特別な場所であるからこそ手を合わせる気持ちが育まれるのでしょう。

今回の天井画を制作されたのは、日本画家の清河恵美さん(宇奈月在住)。繊細な技術と大胆な発想をお持ちの稀有な方で、有難いご縁を頂きました。中央の深いブルーを基調に、馴染み深い立山連峰が360度連なっています。そのまわりには、極楽浄土の共命鳥と鳳凰がたたずみ、富山に咲く花々二十八枚が配置されています。壮大なイメージに、お寺らしさと富山ならではの要素が見事なバランスで融合され、百年後の子や孫たちの心にもきっと響くことでしょう。ひとえに、皆様のご尽力の結晶で、素晴らしいお供えになりました。

総代長有馬文義さんは、「お寺は門徒の共有財産」とおっしゃり、私は「みんなのお寺、わたしのお寺」を念頭に掲げました。これは皆さん天井画です。どうぞ、「わたしの天井画」というお気持ちでご覧ください。10月以降に公開となりますが、修復中の8月頃までは内陣の中からも鑑賞出来ます。心よりお待ちしております。

雪山俊隆(寺報144号)