カタチとココロ

親鸞聖人750回大遠忌の記念事業で本堂の修復ならびにお蔵修復の工事が着工致しました。ご覧のように、阿弥陀さまがご安置される宮殿が解体、補修のため移動されました。工事が終了するまでの期間は、法事やお講は奥座敷の空華殿を仮本堂としておつとめ致します。

善巧寺の本堂が建て替えられたのは明治14年、宮殿は大正10年に新調され、昭和10年に塗箔されたと記されています。昭和57年には金柱、仏具等が新調され、59年には大屋根の大修復。言うまでもなく、ご門徒の皆様の多大なご寄進により行われています。今回の修復にあたり、お軸や仏具を再点検したところ、たくさんの寄進者のお名前を拝見し、改めてその重みと深みを感じます。

今回の記念事業においても、多大なご寄進をいただき、その数は500名を超えました。ほんこさまにお参りさせてもらっているほとんどの方にご参加いただけたことは、善巧寺にとって大きな誇りです。

お堂が整うことによって、法要が実を結びます。浄土真宗では使わない言葉ではありますが、「仏壇にタマシイを入れてくれ」という声をたまに聞きます。あながち間違ったことではないと思います。本堂も法要があって初めて心が通い、そこへお参りしてこそのお寺です。外側だけ立派にしても、それはただのキレイなハコです。工事完成後、ぜひ法要にご参加ください。「みんなのお寺 わたしのお寺」心からお待ちしております。

雪山俊隆(寺報143号)