「花まつりマルシェ」感謝御礼

チューリップに包まれて「花まつりマルシェ」が賑やかに行われました。

赤ちゃんの誕生を祝う「初参式(しょさんしき)」から始まり、境内ではステキなお店が並ぶマルシェコーナー、会館ではアイシングクッキーづくりやパネルづくりのワークショップを楽しんでもらいました。今回は赤ちゃんの成長を仏前にお祝いする「七五三」も初めて行いました。また、4月9日からスタートした2ヶ寺同時開催の天井画公開もこの日が最終日でした。

善巧寺の花まつりは40年近く続いています。前日に子どもたちと婦人会の皆さんでチューリップをつみ、まる1日かけて飾り付けた花々をぜひ多くの人に見て欲しいという願いの元、昨年からマルシェのスタイルを取り入れてより大きな声で広報するようになりました。

昨年に続き、宇奈月温泉街のお店「HOLO家」さんと「おやつ堂のあ」さん。友人に紹介してもらった移動販売車「Cafe hahaha」さん、ケーキハウスミユクの松田桃子さん、アクセサリー店「cotton cup」さん、木工品の「きのみ工房」さん。本願寺の企画スクールナーランダでもお世話になった高岡の「COMMA, COFFEE STAND」さん(with大野屋さん)。なにかとご縁のあるインテリア雑貨店CHILLING STYLEの大澤寛さん。すでに定番となっていつも行列になるバルーンの「Souvenir Balloon」さん。みなさん、「良かったら遊びに来てね!」という声に賛同してくれて参加してくださいました。そして、善巧寺からは、婦人会の皆さんがうどんとそば(提供:長七製麺)、こんにゃくを担当、天井画公開のカフェコーナーでも協力してくれているよーちんはドリンクを担当、中学生以上の若者スタッフは準備段階から力を貸してくれて、わたがし、ポップコーン、甘茶、ゲームタイムを担当してくれました。また、子どもたちに喜んでもらいたいと東京より匿名希望の友人がレゴを寄贈してくれ、とても贅沢なプレゼントが出来ました。ステキな写真は、柳原写真事務所FLATさんと、10年以上花まつりを撮り続けてくれている川島慶一さんです。

おかげさまで、お釈迦さまの誕生祝いをご縁に、子供たちの笑顔がいっぱい見られる特別な1日となりました!ご参加くださった皆さま、ご協力してくださった皆さま、心より感謝申し上げます。

出店:Souvenir Malloon、おやつ堂のあCOMMA, COFFEE STANDCafe hahahacotton cup、きのみ工房、HOLO家、善巧寺仏教婦人会、花の会、よーちん、さやか、ごっちゃん、よっち、かえで、のどか、わゆ、まふ、あやめ、しゅうちゃん、げんき
ワークショップ:松田桃子さん(ケーキハウスミユク)、大澤寛さん(CHILLING STYLE
うどん&そば提供:長七製麺
チューリップ協力:入善町花卉球根組合様、山崎修二さん、
チューリップボード下絵:関口彩さん
花つみ&花かざり:仏教婦人会、神子さん、高島さん、子どもたち、親御さんたち、のどか、わゆ、かえで、さやか、ごっちゃん、まふ、あやめ
本堂荘厳:法輪寺、照行寺
初参式コーラス:花の会
天井画ガイド:上坂次子さん、山本悦子さん
初参式受付:中坂岩雄さん、澤木繁夫さん
撮影:柳原写真事務所FLAT、川島慶一さん
駐車場協力:中博信さん、浦山交流センター様
広報協力:黒部・宇奈月温泉観光局富山経済新聞彼岸寺あさひ舟川「春の四重奏」
THANKS:中村理奈さん、沓掛栄一郎さん、伊藤美沙さん、上澤聖子さん、清河北斗さん

大事なこと

お参り先で貴重な写真(上の画像)を見せてもらいました。日中に大きな葬列を伴って行われるようになったのは明治時代のことだそうです。ひと昔前はどの村にも火葬場があり、規模は違えどこのように自宅やお寺から火葬場までを歩いた記憶のある人は多いのではないでしょうか。宇奈月町音沢地区には今も火葬場があって数年前まではよく使われていました。その時にも、火葬場まで行列をなして歩いている姿が見られました。最前列は大きな松をひいています。後列には、白装束の男性と女性が連なっています。昔は喪を表す色は白でしたが、黒色に変化したのは西洋の影響だそうです。

大規模や派手だからいいというわけではありませんが、少なくともこれを体験していた人たちにとっては、ひとつの命が終えていくことの意味が、現代とは比較にならないほど大きくて重いものだったのではないでしょうか。周りで見ている子供たちにも、いろんな影響を与えていたと思います。

この10年ほどの間に葬儀の在り方は大きく変化しました。時代の流れで変化していくのは必然ですが、機械化と効率化が行き過ぎると、人も機械のようになってしまいます。お釈迦さまが仏道を歩むキッカケは、「老・病・死」の問題を真正面から受け止めたことでした。目を背けるということは、大事なことを先延ばしにしているだけかもしれません。先輩たちが大事にしていたことを、今一度考えてみたいと思います。

雪山俊隆(寺報163号)

花まつりマルシェ

4月はおシャカさまの誕生月間です。善巧寺では4月23日(日)に「花まつりマルシェ」を開催します。子供たちの誕生や成長を祝い、境内いっぱいに飾り付けたチューリップに囲まれて、ステキなお店やワークショップをお楽しみください!

赤ちゃんの誕生を祝う「初参式」、子供の成長を祝う「七五三」、アイシングクッキーのワークショップ、北欧テキスタイルパネルのワークショップは参加者募集中です。定員になり次第締め切りますのでお早めにお申し込みください。
>> お申込みはこちらへ

花まつりマルシェ
■会場:白雪山善巧寺
■日時:4月23日(日)10:00~15:00
>> 花まつりの流れ
■出店:
-COMMA, COFFEE STAND(with 大野屋)
-HoLo家(カレー、ドリンク)
-Cafe hahaha(コーヒー)
-おやつ堂のあ(焼菓子類)
-コットンカップ cottoncup(アクセサリー類)
-きのみ工房(輪ゴム鉄砲、小枝ボールペンなど)
-Souvenir Balloon(バルーン)
-自前出店(うどん&そば、ドリンク、わたがし、こんにゃく、ポップコーンなど)
■ワークショップ:
-ケーキハウス ミユク(アイシングクッキー)
-チリングスタイル(北欧テキスタイルパネル)
■入場:無料
■駐車:臨時駐車場(浦山交流センター)へお停め下さい。
■主催:善巧寺

【受式者募集】
初参式
~赤ちゃんの誕生を仏前に祝う儀礼~
対象:生後100日~2才
参加費:3,000円

七五三
~子どもの成長を仏前に祝う儀礼~
時間:13:00(受付12:30)
対象:3才、5才、7才
参加費:3,000円

【参加者募集】
アイシングクッキーワークショップ
時間:11:00~12:00
対象:3才~小学生(親子参加も可)
参加費:1,000円
先生:松田桃子(ケーキハウス ミユク)

北欧テキスタイルでパネルをつくろう
時間:14:00~15:00
対象:小学生~大人(親子参加歓迎)
参加費:2,000円
先生:大澤寛(チリングスタイル)

【事前イベント】
花つみ&花かざりワークショップ
~みんなで花まつりをつくろう!~
日時:4月22日(土)8:00~15:00
持物:長ぐつ、手袋、お弁当(雨天カッパ)

【関連イベント】
>> 天井画特別公開

【駐車場に関して】
浦山交流センター(黒部市宇奈月町浦山1012)の臨時駐車場をご利用ください。「初参式」と「七五三」受式者は善巧寺向かいの臨時駐車場になります。

江戸と平成の美

「江戸と平成の美」
天井画特別公開 / 2ヶ寺同時開催
■期間:2017年4月9日(日)~23日(日)
■時間:13:00~16:00
■休堂:4/12、4/15
※4/16(日)14:00~15:00は法事のため本堂へ入れません。
※期間以外に参拝ご希望の方はお寺までご連絡ください。

五雲山全龍寺(曹洞宗・黒部市宇奈月町下立2911)
1790年の火災を逃れた開山堂天井絵。当時流行の三十六歌仙が鮮やかに描かれています。
※期間中、堂内にプチ写経コーナー設置

白雪山善巧寺(浄土真宗本願寺派・黒部市宇奈月町浦山497)
2012年に修復事業の一環として天井画を新調(清河恵美制作)。360度の立山連峰と花木が煌びやかに描かれています。
※期間中、堂内にカフェコーナー設置

善巧寺から全龍寺までは車で5分、徒歩では30分ほどです。

正信偈に学ぶ

浄土真宗において最もよく口にかけて読まれている「正信念仏偈」、通称「正信偈(しょうしんげ)」を深く学ぶ講座が4月12日(水)に行われます。言葉の解説というよりも、その歴史的背景や親鸞聖人のおこころを掘り下げて学ぶ講座です。一般参加の方とお坊さんが半々ぐらいで一緒に学んでいます。

行信講座「正信偈に学ぶ」
日時:4月12日(水)13:30~16:30
講師:天岸浄圓先生
参加費:2,000円(僧侶5,000円)
主催:専精会富山支部

<時間割>
13:30 おつとめ
13:50 講義1
14:40 休憩
14:50 講義2
15:40 休憩
15:50 講義3、まとめ
16:30 閉会

花まつりの流れ

4月22日(土)
花つみ&花かざり~花まつりをつくろう!~
8:00 お寺集合
持ち物:お弁当、長靴、手ぶくろ、汚れてもよい服装(雨天の場合はカッパもご持参ください)

9:00 チューリップつみ

チューリップは球根を育てるために花をつみます。その花を再利用して花まつりを飾り付けます。

11:30 お弁当タイム

12:30~15:00 花かざり
 
穴の開いたベニヤ板に花を挿していきます。少しずつ絵が仕上がっていく様子はとてもステキです。

4月23日(日)
花まつりマルシェ~花まつりを祝おう!~
10:00 初参式(しょさんしき)受付9:30
01
赤ちゃんの誕生を仏前でお祝いします。仏教賛歌の儀礼後、記念数珠の授与をします。
対象:生後100日~2才
参加費:3,000円
>> お申込みはこちら

10:40 受式者記念撮影、マルシェ、天井画観覧スタート
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雨天の場合は本堂内でマルシェが行われます。

11:00 アイシングクッキーワークショップ

時間:11:00~12:00
対象:3才~小学生(親子参加も可能)
参加費:1,000円
先生:松田桃子(ケーキハウス ミユク)
>> お申込みはこちら

13:00 七五三(受付12:30)

子供の成長を仏前でお祝いします。おつとめをしてから記念品を授与します。3才の子は名前を呼ばれたら元気よくお返事。5才の子は自分で名前を言いましょう。7才の子は自己紹介に自分の好きなもの(食べ物、人、遊びなど)をみんなに教えて下さい。
対象:3才、5才、7才
参加費:3,000円
>> お申込みはこちら

13:40 受式者記念撮影

14:00 北欧テキスタイルでパネルをつくろう

対象:小学生~大人(親子参加歓迎)
参加費:2,000円
先生:大澤寛(チリングスタイル)
>> お申込みはこちら

15:00 撮影「お花でバンザーイ!」(どなたも参加可能)、おかたづけ
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どなたさまもお誘いあわせの上、ぜひご参加ください。

 

本願寺が若者を対象に学びの場「スクール・ナーランダ」を開校

スクール・ナーランダ
~お寺で学ぶ、今と未来を生きる智慧~

本願寺がとても興味深い企画を立ち上げました。
「ナーランダ」とは、「智慧を与える場所」という意味で、5世紀、北インドにあった、仏教だけでなく医学、数学、天文学などを研究する総合大学「ナーランダ僧院」が名前の由来。日本においても、最古の総合大学は比叡山であったように、仏教を要にあらゆる学びを提供する場が、本願寺から行われるというのは、とても感慨深いです。

あらゆる分野を取り上げるのはとても難しいことですが、どの分野においても極めた世界は相通じるものがあると思います。対象年齢が限られているため、私自身も対象から外れるのですが、次代を担う若者にこのような場を提供してくれたことを有り難く思います。また、本願寺がいち寺院で出来ないことをやってくれることに喜びを隠せません。ぜひ、うちの子供たちが育つまで続けて欲しいです。

さて、気になる講師陣は、ミスチルやユーミン、AKBなどメジャーアーティストのアートワークを手掛ける森本千絵、若者からの絶大な支持を受けるミュージシャンの環ROY、ドキュメンタリー映画「あえかなる部屋 内藤礼と、光たち」でも話題になった美術家の内藤礼、映像人類学者の川瀬慈、ロボット開発を手掛ける認知科学者の高橋英之、天文学者で真宗の僧侶でもある観山正見、高岡伝統産業からは金属鋳物メーカーの能作克治と、鍛金職人の島谷好徳。島谷さんは、善巧寺のおりん制作者でもあり、近年の代表作「すずがみ」に空華の印を押して大遠忌法要の折に役員方の記念品にさせてもらいました。

そして、僧侶陣には、「正信偈に学ぶ」でお世話になっている恩師の天岸浄圓、日本民藝協会の常任理事でもあられる太田浩史、若者に浄土真宗の教えをわかりやすく伝える小池秀章、会場寺院の住職であり平和問題や支援活動にも取り組む飛鳥寛静、以上12名の先生方が参加されます。
(敬称略)

素晴らしい先生方の講義を受け、京都会場では国宝を巡る本願寺ツアーや精進料理が提供され、富山会場では棟方志功や民藝ゆかりの地、職人の現場など、学びと体験を通して、生きるための軸を探すキッカケになることでしょう。ぜひ、私には関係ないと言わずに、ご注目くださることを願っています。

尚、本願寺では新しい門主を迎えて「伝灯奉告法要」が行われています。この間、挑戦的な企画が目白押しですので、ぜひ重ねてご覧ください。末尾に記しました。

■開催概要
≪スクール・ナーランダ 2017 Vol.1 京都≫
日時 :2017年2月4日(土)・5日(日) 10:00~17:30
会場 :本願寺及び伝道院(京都市下京区堀川通花屋町下ル)
定員 :60名/日
対象 :15歳~29歳
参加費:1日2,000円、2日間(両日)3,000円(両日昼食付き)
SOLD OUT

<講師>
天岸淨圓(浄土真宗本願寺派僧侶)、環ROY(ラッパー/音楽家)、川瀬慈(映像人類学者)、小池秀章(浄土真宗本願寺派僧侶)、高橋英之(認知科学者)、森本千絵(アートディレクター)

<テーマ:わけへだてと共感>
厳しい修行を必要とする僧侶、金品を寄進できる裕福な信者が救われるとされた時代にあって、老若男女、貧富、賢愚、職業などを問わず、すべての衆生を救いのめあてとする阿弥陀如来のみ教えを示した親鸞聖人。「わけへだて」をしない多様性を肯定する教えは、多くの人たちの希望となってきました。私たち「ホモ・サピエンス」が現在生き残っているのは、「他者と共感して社会を形成する」能力のおかげとも言われています。同時にそれは、共感する集団以外を排除する区別(わけへだて)を生み出すことにもつながります。また、ロボットや人工知能など新しい技術にも人類は共感・融合していくのでしょうか?自己と他者あるいは世界との区別と共感について、多様な視点から考えます。会場となる本願寺は、ユネスコ認定の世界遺産であり、国宝や国の重要文化財を数多く有しています。スクール・ナーランダでは、通常は非公開のそれらの建造物をめぐる特別解説ツアーも行います。その空間に積み重ねられてきた日本の歴史と文化を体験できる貴重な機会です。

≪スクール・ナーランダ 2017 Vol.2 富山≫
日時 :2017年3月4日(土)・5日(日) 10:00~17:30
会場 :飛鳥山善興寺(富山県高岡市中田4500-1)
定員 :50名/日
対象 :15歳~29歳
参加費:1日2,000円、2日間(両日)3,000円(両日昼食付き)
お申し込み締め切り:2017年2月20日(月)

<講師>
太田浩史(真宗大谷派僧侶)、観山正見(天文学者)、内藤礼(美術家)、飛鳥寛静(浄土真宗本願寺派僧侶)、能作克治(金属鋳物メーカー)、島谷好徳(鍛金職人)

<テーマ:「土徳 – 土地からのいただきもの」が育むものづくり>
富山県高岡市は、400年以上続く鋳物技術で日本の仏具の95%を製造する「仏具の里」。実直で勤勉な職人たちの気質は、豊かな自然と「真宗王国」と呼ばれるこの地の精神風土(土徳)から生まれるものです。戦中戦後、富山に疎開していた板画家・棟方志功は、「富山では、大きないただきものをしました。それは、『南無阿弥陀仏』でありました」と語っています。この精神風土は、棟方の師であり宗教学者の柳宗悦にも大きな影響を与え、「民藝思想」の誕生につながりました。土徳の風土の中で伝統の技を受け継ぐ富山の職人たちの魅力と課題や他力=人智を超えた「はたらき」と芸術表現との関係について学びます。会場の善興寺では、富山時代の棟方が遺した最後の大作など、他では見られない作品に出会えます。さらに、富山の民藝ゆかりの場所や伝統産業に従事する職人たちの工房も訪問します。

■スクール・ナーランダ 2017(浄土真宗本願寺派 現代版寺子屋事業)
主催   :浄土真宗本願寺派 子ども・若者ご縁づくり推進室
協力   :本願寺/飛鳥山善興寺/浄土真宗本願寺派 高岡教区
企画・運営:子ども・若者ご縁づくり推進室/エピファニーワークス(有)/モーフィング(株)/学生メンバー
アートディレクション&デザイン:株式会社オバケ、mem

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依存

自立は、依存先を増やしていくこと。希望は、絶望を分かち合うこと。
(小児科医・熊谷晋一郎先生)

私たちは、家族や友人、仕事、趣味、お金など、様々なものを頼りにして生きています。「依存」と言うとあまり良い響きを持ちませんが、人は一人では生きてはいけず、たくさんの支えがあるからこそ安定を保てます。すべてのいのちの繋がり「ご縁」を説く仏教から考えても、目に見える支え、目に見えない支えをひとつでも自覚し、感謝の日々を過ごしたいものです。

ただし、どんなに頼りにしても諸行無常、常なるものは何一つなく、過剰な依存は危険を伴います。依存先がひとつに偏ると、それが崩れた時に自己崩壊しかねませんので、依存先を増やすことを心がけてみるのもよいのではないでしょうか。その上で仏教では、依存をひとつずつ手放していく道(聖道門)と、依存を離れられない我が身を知らされ阿弥陀仏に帰依していく道(浄土門)が用意されています。

専如門主のご親教には「少欲知足」というお言葉が出てきました。「欲を少なくして足ることを知る」とは、とても難しいことですが、ほっておくとどこまでも落ちていく私には忘れてはならない言葉です。仏教は死んだ後の話でもなく、机上の空論でもありません。今まさに私自身が問われる「生き方」が説かれています。正直なところ、即席で響く教えではないと思いますが、心の支えに不安のある方は、それを仏教に問うことをお勧めします。

雪山俊隆(寺報162号)

新年のご案内

善巧寺の除夜の鐘は、1月1日午前0時より行っています。
新年は、心新たに除夜の鐘をついてお迎えください。

1月15日~16日には、親鸞聖人のご法要「御正忌(ごしょうき)」が行われます。極寒の時節ですが、親鸞聖人の祥月命日につとめる厳粛な法要ですので、聖人を偲びながらお勤め下さるようお願い申し上げます。

1月15日(日)10:00、13:00
1月16日(月)10:00、13:00
講師:雲林重正師(新潟)

本願寺では、25代専如門主のご就任をご縁に平成28年10月より「伝灯奉告法要」が始まりました。
http://www.hongwanji.or.jp/dentou/
善巧寺では、平成29年4月3~4日に団体参拝を行います。定員に限りがありますので、お申し込みをご希望の方ははやめにお寺までご連絡ください。
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実のないイチョウの木の話

実のないイチョウの木の話
~うなづき昔話より~
絵本制作:上坂次子

002
浦山の善巧寺に明教院僧鎔(みょうきょういん そうよう)という学問に熱心なお坊さまがおられました。自分に厳しい人でしたが、村の者には大そうやさしく、人望もあり、日本国中から明教院さまをしたってさまざまな人がやってくるほどでした。その頃(二百数十年前)の寺はまだ小さく、本堂の屋根は栗板ぶきで石がのっていました。境内のイチョウもまだ若く、生き生きとした枝を空にのばしていました。

003
村の子どもたちは、明教院さまとこのイチョウが大好きで、天気のよい日はいつもお寺にやってきました。明教院さまも素直な子どもたちが大好きで、よくいっしょにかくれんぼなどして遊んでおられました。また、子どもの笑い声が快く響いてくると本を閉じて子どもたちの姿を眺めておられることもありました。

007
秋も終わりに近づくとイチョウの葉は黄色に色づき、その葉間から晩秋の透明な陽がサラサラと流れ出てきます。そのころになると、子どもたちは一層足速くお寺にやってきて、イチョウをじっと見上げるのでした。
「まだかな?」
「まだみたい・・・」
そうなのです。子どもたちはイチョウの実が落ちてくるのを待っているのです。寺のイチョウは特においしく、パーンとはねて囲炉裏をとび出す緑色の香ばしさはこの上もありません。

005
幾日かたって実がパラパラ落ちだすと、子どもらは競って拾いはじめました。ここに、あそこに、目ざとく見つけては、着物の袖やらボロぎれで縫った袋に入れました。ところが強ばった男の子が、ひとつのイチョウでけんかし始めたのです。
「こりゃ、おらのだ!」
「ちがわ、おらが先に見つけたんだい!」
しまいには取っ組み合いを始め他の子どもたちもワイワイはやしたてたので境内は大騒ぎ。

006
その様子をご覧になった明教院さまは寂しい気持ちになられました。そしてイチョウに向かってこうおっしゃったのです。
「イチョウよ、頼むからもう実をつけてくれるな」

007
それからというもの、そのイチョウには実がつかなくなったのです。

008
善巧寺の境内にはそのイチョウが今ではどっしりした大樹となって立っております。

009

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