シェア

インターネット用語の「シェア」という言葉がよく使われるようになりました。みんなで共有するという意味で使われ、言葉や思想や写真や映像など、ひとりで独占せずに与えたり与えられたりする考え方です。これは今さら英語であらわすまでもなく、みなさんが日常的に行っていることで、生活の中での智恵を教えあったり野菜のお裾分けなどもそれにあたるでしょう。

仏教では「布施(ふせ)」や「喜捨(きしゃ)」という言葉があり、見返りを求めずに相手に与えることです。喜んで捨てるとまではとても言えませんが、人に何かを与えて喜んでくれた時はとてもしあわせな気持ちになります。

最近、外から声をかけてもらう機会が増えました。ありがたいことに、これまでの経験を評価してくださる方がいて、いくつかの企画や運営に関わっています。本願寺富山別院では宗教者の釈徹宗先生と各分野のスペシャリストによる対談企画「ゆるふか対談」のお手伝いをしています。宇奈月温泉の文化施設「セレネ」でも音楽イベントを企画することになりました。ほっこり法座も評価してくれる方がいて、その詳細をインタビューしてもらいました。これまで自分がやってきたことを活かしてそのノウハウをシェアしていくことにとてもやりがいを感じています。

どこまでいっても自尊心の塊ではありますが、与えられた場を大切に過ごしていきたいです。善巧寺にもその循環が生まれるようにつとめます。

雪山俊隆(寺報181号より)
> 寺報はこちら