38歳になりました。我ながらいい歳になったなぁとしみじみ想います。お寺の世界では、50代60代の人も若手と呼ばれることがあるので、まだまだひよっこ扱いではありますが、主観的には、若さに甘えることは出来ない年齢になってきたと実感します。
古代インドの考え方で、人生を四つの時期に分ける見方があります。
一、学生期
学ぶ期間。生まれてから結婚するまで。
二、家住期
働いて家庭を守る期間。子供達が一人前になるまで。
三、林行期
修行期間。子の独立後
四、遊行期
何ものにも囚われず、ただ遊行すべし。
これらは、階段形式に遊行期へ向けて生きていくというより、どの期間もそれぞれに大きな意味があることを教えてくれていると思います。自分は「家住期」真っ只中。家庭生活を営む中で、たくさんの喜びや苦しみや学びをいただいています。
林行期。近年、定年後の生き方について、いろいろ議論されていますが、この考え方に当てはめるならば、第三の人生。それぞれに模索しながら、自己と向き合う大切な時間と受け取れます。
「学び、育み、自己に向かい合い、自己と離れていく」
なかなか味わい深い人生観ですね。
雪山俊隆(寺報140号)